茶箱に手すき和紙を貼りました
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    以前、茶箱をお買い上げいただいたお客様から「古い茶箱に和紙を貼ってほしい」との依頼を受けました。

    サイズは横巾44cm、長さ68cm、高さ48cm、「大」に区分される茶箱です。

    201807_01.jpg 古くから使われた茶箱のようで、蓋の杉板に反りや年輪も浮き出てた箇所、側面の角には擦り傷や打撲による凹みが数多く見受けられました。中の亜鉛鉄板は全体が黒ずんでいます。テープ状の和紙を剥がすと、茶箱の角の凹凸や杉板と杉板の隙間や節、内側ではトタン板の端やトタン板を杉板に固定した釘などが見えています。  

     

    ◆下地処理

    下地処理は茶箱に和紙をきれいに貼るための大切な処理です。

    ・キッチン用漂白剤を加えたお水で茶箱表面(外・内)をきれいに拭きます

    ・杉板の隙間や凸凹、内側のトタン板の端、釘の隙間に補修材を充填します

    ・補修材が硬化したら、荒目、中目のサンドペーパーで茶箱表面を研磨します

    ・再び、キッチン用漂白剤を加えたお水で茶箱表面(外・内)をきれいに拭きます

    201807_02.jpg 

    ◆下貼り

    茶箱の内側から貼り進めます。下貼りは杉板のアクや模様・凹凸を抑え、仕上がり面をふっくらさせる効果があり、上貼りの和紙と貼り合わせることで茶箱の強度を高めます。

    手漉き和紙は安部信一郎工房の出雲民芸紙の大判紙を使いました(晒の三椏紙、100cmx62cm)。和紙の接着には表具などに利用されてきたタニゴ商会のでんぷん糊(炊き糊一番上、)を使いました。国内精製天日干し小麦粉でんぷん粉を丹念に炊きあげる昔ながらの製法で作られた糊です。

    201807_03.jpg 

    ◆上貼り

    手漉き和紙は安部信一郎工房の出雲民芸紙の大判紙を使いました(小皮入り楮紙、100cmx62cm)。和紙の接着には下貼りと同じ表具などに利用されてきたタニゴ商会のでんぷん糊(炊き糊一番上、)を使いました。

    201807_04.jpg 

    ◆出来上がり

    ・サイズ      長さ68cm(63)x巾44cm(39)x高さ48cm(46) ( )内寸
    ・重さ        9kg
    ・上貼り和紙   出雲民芸紙 小皮入り楮紙 安部信一郎工房
    ・下貼り和紙   出雲民芸紙 晒の三椏紙 安部信一郎工房
    ・接着剤      でんぷん糊 「炊き糊一番上」FDA認証の防腐剤入り    タニゴ商会

     和紙の風合いをそのまま生かした品の良い仕上がりになりました。

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    ◆作業状況

    茶箱の内側から「晒の三椏紙」を下貼りし乾燥させた後に、「小皮入り楮紙」を上貼りしました。

      



            
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